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 あなたのお嫁さんになりたいです!~そのザマァ、本当に必要ですか?~
あなたのお嫁さんになりたいです!~そのザマァ、本当に必要ですか?~
작가: 古芭白あきら

第1話 その婚約、本当に愛がありますか?

last update 게시일: 2026-06-03 15:35:09

「お初にお目もじつかまつります」

目の前の少女にエーリックは一瞬で心を奪われた。

「グロラッハ侯爵の娘、ウェルシェでございます」

それは一分の隙もない立礼カーテシーを披露する美少女だった。まさに貴族のご令嬢といった見事な所作である。

ところが、それでいてニッコリ笑うウェルシェは純真無垢そのもの。自然な笑顔は貴族令嬢とは程遠いもののようにエーリックには感じられた。

——ウェルシェ・グロラッハ侯爵令嬢。

幻想的な白銀の髪シルバーブロンド、神秘的な翠緑の瞳エメラルド、透き通る白い肌、折れそうなほど華奢な四肢……彼女のどれをとっても儚く、触れれば消えてしまいそうなほど現実感がない。

美しいだとか、可愛いだとか、そんな言葉で表現できない存在。

「妖精?」

エーリックは無意識に呟いていた。

(絵本から妖精の姫が迷い出てきたんじゃない?)

そんな絵空事をエーリックは本気で思った。

「あの……?」

見惚れて固まるエーリックに妖精ウェルシェが不思議そうに声をかけた。

(何やってんの)

エーリックはハッと我に返った。

「失礼しました。僕はマルトニア王国第二王子エーリックです」

そして、胸に手を当てると、優雅に一礼してみせた。すぐに立ち直れるのは、さすが王家で鍛えられた王子である。

「あなたのように可憐な姫君と婚約できるのは望外の喜びです」

それは型通りの世辞。

(ホント、めちゃめちゃ可愛い!)

だが、エーリックの顔からこぼれる微笑みと、口から漏れ出る言葉に含まれる熱は全て本物。

(こんな子が僕のお嫁さんになってくれるの!?)

彼は本心からウェルシェとの婚約を喜んだ。

エーリックも負けず劣らず美男子である。

少し癖のある金髪は彼の人柄を柔らかく見せ、澄んだ青い瞳は優し気で、十五歳になりたてのボーイソプラノと相まって天使のような美少年なのだ。

そんなエーリックの微笑みを受け、ウェルシェは赤く染めた頬を隠すように手を当てて小首をかしげた。

「まあ、エーリック殿下はお世辞がお上手ですのね」

「まごう事なき本心です。僕は国一番の果報者ですね」

「私ごときに大袈裟ですわ」

「大袈裟ではありませんよ。あなたの前には美しい花達も恥じ入るでしょう」

いよいよウェルシェは真っ赤になった。

「ですが、それだけに国中の男達からやっかみを受けないか心配になります」

「殿下、もうそれくらいで」

恥ずかしがってウェルシェは両手で顔を隠す。白い肌に朱が刺す姿はあまりに可憐。

「エーリックです」

「殿下?」

「グロラッハ嬢には名前で……エーリックと呼んで欲しいのです」

「あっ、その……エーリック…様?」

ウェルシェがもじもじと上目遣いではにかむと、エーリックはグッと胸を押さえた。

「では、私の事もウェルシェ……と」

「えっと……ウェルシェ?」

「はい!」

エーリックがおずおずと名前を呼ぶと、ウェルシェはパッと花が咲くように笑った。

この瞬間、エーリックは恋に落ちた。

そもそも、この婚約は政略である。だから、エーリックはただの契約として相手のウェルシェに何の期待も感慨も抱いていなかった。

(僕は絶対ウェルシェこの子と結婚する!)

だが、エーリックの頭から政略だとか利害だとか全てが吹き飛んでいた。

「今すぐ結婚できたらいいのに」

「まあ、エーリック様ったら」

ウェルシェがくすりと笑った。

エーリックの言葉を冗談と思ったらしい。彼女の笑顔は年相応に可愛くて、こんな一面もあるのかとエーリックは何度でも恋に落ちる。

「僕は本気ですよ?」

「あっ……その……私も早くエーリック様の……」

それは消え入りそうなか細い声だった。

だが、エーリックは聞き逃さなかった。

はにかんでうつむいたウェルシェは、か細い声で確かに囁いたのだ——「お嫁さんになりたいです」と。

——なんて可愛いんだ!

エーリックは完全ノックアウト。

もはや、彼は恋に恋する王子様。

(早くウェルシェと結婚したいな♪)

エーリックは浮かれきっていた。この絶世の美少女ウェルシェが、自分のお嫁さんになってくれる奇跡を神に感謝さえしていた。

だが、彼は気づいていなかった。

俯くウェルシェの口の端がつり上がっていることに。

彼女が拳を握り小さくガッツポーズしていることに。

古芭白あきら

ここまでお読みいただきありがとうございますヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪ また、感想コメントを賜りとても嬉しく思っております。 これからも頑張って投稿してまいります!

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댓글 (2)
goodnovel comment avatar
古芭白あきら
粗大悟 満様 お読みいただきありがとうございヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪ やり方が分らず返信が遅れて申し訳ございません(*- -)(*_ _)ペコリ これからも応援していただけると嬉しいです(*´ω`*)
goodnovel comment avatar
粗大悟 満
グットノベルにも上陸されたのですね! やっぱりウェルシェの策士っぷりは相変わらずで、それでいて人間味?がしっかりある。流石です!!
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